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 長崎市のJR長崎線のトンネル内で、ボーリング作業中の掘削機が天井を貫通して走行中の特急「かもめ」に接触した事故で、工事を発注した鉄道・運輸機構が24日、事故原因について発表した。発注図面の基になった国土地理院の地図が誤っていて、ないはずの場所にトンネルがあったという。

 ボーリングは井戸の試掘のために実施。機構は工事の発注に際し、長崎市の都市計画図を基に発注図面を作製したが、この計画図には地下構造物の記載がなかったため、国土地理院の地図を参照した。事故後、この地図の記載内容が間違っていたことが判明した。

 国土交通省の要綱では、鉄道施設付近で工事をする際は鉄道会社への事前連絡や地下埋設物の確認が必要。機構は通常、それに加えて現場にも立ち会う。だが、発注図面ではトンネルと工事場所が約80メートル離れていたため影響はないと判断。施設管理者であるJR九州にも事前の連絡をしなかったという。

 機構は対策も公表。工事発注の際の図面は国土地理院の地図以外の資料も参照することや、図面に地下構造物がある場合は施設管理者へのヒアリングや現地での立ち会いの下で作業に入ることにした。(小川直樹)