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 第101回全国高校野球選手権岩手大会の決勝が25日、盛岡市の県営野球場であり、花巻東が大船渡を破って優勝し、2年連続10回目となる夏の甲子園出場を決めた。花巻東は初の連覇を達成。高校生最速の大船渡・佐々木朗希投手は、故障を防ぐという監督の判断で登板しなかった。全国選手権へは49代表校が出場。8月3日に大阪市内で組み合わせ抽選会を行い、同6日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。

考えすぎず勝利呼ぶ本塁打 花巻東・向久保怜央選手

 決勝の舞台で本塁打を放った1番打者が、チームに勝利を引き寄せた。

 3点をリードして迎えた五回2死。「来た球に素直にバットを出そう」。花巻東の向久保怜央選手(3年)は4球目の真ん中寄りのスライダーを確実にとらえると、打球は右方向へ飛び、スタンドぎりぎりに入った。「外野手が足を止めたのでフライかと思った」

 リラックスして臨めた打席だった。決勝までの5試合は19打席で3安打と不調だった。打席に立つと考えすぎて体が固まってしまっていた。フォームを変えるか悩んでいたが、佐々木洋監督から「考えずに打て」と言われ気が楽になった。

 緊張しながら立った一回の打席では、何も考えずにバットを振って右中間に三塁打を放ち、チームと自身の気持ちを楽にした。

 チームは大船渡の佐々木朗希投手(3年)対策で、大会前から決勝直前まで、160キロに調整した打撃マシンで、速球に目を慣らしてきた。この日は登板せず「びっくりした」。だが慌てなかった。初戦の花巻北戦で軟投派の投手に苦しんだ経験が役に立ち、体を泳がさずにしっかりと球をとらえることができた。

 チームは昨秋から力を入れてきた機動力も発揮。この日は今大会最多となる6盗塁を決めた。向久保は三回、50メートル5秒9の俊足で盗塁を決め、自ら4点目となる本塁を踏んだ。

 花巻東には日本一になるために入った。「甲子園でもチャンスを作っていく」(中山直樹)