航海中の給与支払い、電子マネーで 日本郵船が来年にも

田中美保
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 日本郵船は、航海中の外国人船員への給与を電子マネーで支払う仕組みをつくり、年明けにも運用を始める。今は船長が米ドルで支払っているが、この管理の手間がなくなったり、船員が船上から安い手数料で自国に送金できたりするようになるという。

 同社は25日、フィリピンの会社と専門の電子マネー事業会社「マルコペイ」を設立したと発表した。フィリピンの中央銀行に免許を申請中という。

 日本の海運会社が保有する船に乗る船員の約4分の3がフィリピン人だ。最長9カ月の航海中、外国人船員には船長が残業代や各種手当を米ドルで支払う慣習で、船員は自国への送金を寄港地でしている。新たな仕組みでは、船上でもスマホのアプリで電子マネーによる決済や国際送金ができるようになる。これまでの実験で通信に問題がないことを確認したという。

 また、世界各国のATMで現金として引き出せるように、米シティグループと連携した。まず自社が保有する200隻で運用を始め、船内での日用品の購入もキャッシュレスでできるようにする。今後はほかの海運会社にも利用を呼びかける。(田中美保)