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 日本ラグビー協会の新会長になった福岡出身の森重隆さん(67)には、リーダー論を学んだ人がいた。新日鉄釜石ラグビー部の7年連続日本一(1978~84年度)を部長として支えた故・三笠洋一さん。東大野球部で投手だった三笠さんは、広告会社への就職が決まりかけていた明治大の森さんを岩手・釜石へ誘った。「労働部長なのに、『これは会社が悪い』など立場にとらわれず物を言う方でした」と森さん。4連覇を目指したシーズンに、森さんを選手兼任監督に指名したのも、転勤が決まり後を託した三笠さんだった。

 三笠さんは退職後、気に入った釜石近くに住んだ。釜石のラグビーに憧れた五男の杉彦さん(45)は、東大へ進み、ラグビー部で活躍、同部の監督も務めた。日本テレコムに入社したことがプロ野球ソフトバンクとつながり、2008年から福岡で球団業務に携わる。今年5月には新設された球団ゼネラルマネジャーとなった。「野球の専門家ではないが、チーム全体のマネジメントに没頭している。父が感じた勝ち続ける思いみたいなものを感じながら取り組んでいます」。森さんが九州ラグビー協会の会長だったこともあり、杉彦さんは同協会の理事でもある。「ラグビーの方はなかなかお手伝いできないが、いつか恩返しできれば」。ラグビーと野球の不思議な縁。福岡からスポーツ界に活力を与えている。

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