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経済インサイド

 「吉牛」の愛称で親しまれる、牛丼チェーンの吉野家ホールディングス。「うまい、やすい、はやい」でサラリーマンの胃袋を満たしてきたが、最近は新たな顧客開拓に苦しんでいる。2019年2月期決算では純損益が6年ぶりの赤字に転落。「牛肉」に原点回帰し、メニューをもう一度見直すなどの取り組みを始めた。その真ん中にいるのが、転職してきた敏腕マーケターだ。創業120年の吉野家はどう変わろうとしているのか。

定食屋に勝てない

 「ご飯の上以外に牛肉をのせるのは初めて」。「吉野家 有楽町店」(東京)で5月初旬、伊東正明常務(47)が新商品「ライザップ牛サラダ」をアピールした。

 スポーツジムの「ライザップ」とコラボし、糖質は牛丼並盛りと比べて8割カット。丼のなかには白米がまったくなく、牛肉や野菜、鶏肉を盛り合わせた商品だ。本気で減量に取り組む人以外にも、カロリーと糖質を気にして吉野家から遠ざかっていた、かつてファンだった中年の男性客を呼び戻す狙いもある。

 伊東氏は豚丼も鶏肉丼もカレーもそろっている現在のメニュー構成を「牛肉」を中心としたメニューに絞り込んでいきたいという。

 牛海綿状脳症(BSE)問題で米国産牛肉の輸入が03年12月にストップし、代わりに豚丼が登場してから、多種類のメニュー構成を展開してきた。

 吉野家は、カウンター席で男性会社員が丼をかきこみ、数分で出て行くイメージが強い。だが実際は、全国1200店のうち800店は郊外店が占め、家族連れの来客も多い。牛丼並盛りだけでは家族連れを引き寄せられないと考え、近年はメニュー数を増やしてきた。

 その裏返しで、「うまくて安い牛丼を出す吉野家」というブランドイメージが次第に薄れる懸念があった。「定食屋化してしまって、良い食材を仕入れている地域の夫婦経営の定食屋と競争したら勝てない」(伊東氏)。「大戸屋」や「やよい軒」といった定食チェーンも台頭し、このままでは吉野家の立ち位置は中途半端になってしまう。

「牛肉」中心に転換

 そこで方向転換し、お家芸の「…

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