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(25日、世界水泳・男子200メートル個人メドレー)

 瀬戸大也は、興奮しながら取材エリアに現れた。「最高です。完璧だった」。銀メダルに輝いた前日の男子200メートルバタフライに続き、今度は200メートル個人メドレーで世界の頂点に立った。

 際だったのは、2種目めの背泳ぎ。ひざの曲がる悪癖のあった泳ぎとは思えない滑らかな動きでトップに躍り出た。あとは得意の平泳ぎと自由形で逃げ切った。この大舞台で自己ベストを0秒55も縮める圧巻のレース展開だった。

 前日は200メートル個人メドレーの予選、準決勝、200メートルバタフライ決勝と3本のレースを泳いだ。疲れているはずなのに、トップに立ってから1度もその座を譲らなかったのは、4月から続けてきた高強度トレーニングのたまものだ。疲労がたまっている状態で全速力に近いスピードを出す練習を繰り返すことで、疲れに耐えられる体をつくった。

 200メートル個人メドレーは、過去3回出場した世界選手権で1度もメダルに手が届いていない。リオデジャネイロ五輪では国内選考会で敗れ、出場もかなわなかった。そんな種目でも「周りの調子が良くなかったから、淡々と狙っていた。取れるときに取ろうと」。最も得意な400メートルよりも先に東京五輪の内定を決めた。

 「バテた」と苦笑した。でもすぐに、目に力を込めて言った。「400でも淡々と決めたい」。2003年大会の北島康介しか達成していない、日本勢の2冠達成を見据えた。(清水寿之)