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 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで34人が死亡した放火殺人事件で、京都府警は26日、職業不詳の青葉真司容疑者(41)=殺人などの容疑で逮捕状=が住んでいた、さいたま市の自宅アパートを家宅捜索した。青葉容疑者が事件3日前の15日に新幹線で京都に入ったことも捜査関係者への取材でわかった。

 段ボールを抱えた府警の捜査員約10人が午前9時半ごろ、さいたま市見沼区大和田町1丁目のアパート1階の一室に家宅捜索に入った。捜査車両に積まれた押収物の中には、スピーカーとみられる筒状のものもあった。近隣住民は「大音量でゲームの音が流れている」と証言している。

 捜査関係者によると、青葉容疑者は身柄を確保された際にスマートフォンや携帯電話は持っておらず、これまでのところ通信機器の契約は確認されていないという。事件直後に「小説を盗まれたから放火した」との趣旨の説明を警察官にしたが、その後、重篤な状態が続き、京都アニメーションとの接点も確認されていない。府警は自宅の家宅捜索で、パソコンやメモなどの有無を確認して、動機の解明を進める方針。

 また、青葉容疑者が事件3日前の15日、さいたま市から移動を始め、新幹線でJR京都駅に到着したことも防犯カメラの記録などから新たに判明。前日の14日昼ごろ、アパートで隣の部屋に住む会社員の男性(27)は、青葉容疑者に、部屋の中から壁をたたかれた。「別の部屋の騒音を自分と勘違いしたのだろう」と考え、青葉容疑者の部屋を訪ねると、玄関先で胸ぐらをつかまれ、「うるせえ、殺すぞ。こっちは失うものねえんだ」と何度もすごまれたという。

 捜査関係者によると、京都入りした後、青葉容疑者は15日と16日は宿泊施設に泊まったとされる。16日午前にJR京都駅前のインターネットカフェを利用し、京都アニメーションの本社がある宇治市まで移動したことが防犯カメラの映像などから確認されている。

 青葉容疑者は17日午前には宇治市内の量販店でガソリンを入れる携行缶や台車、バケツなどを複数回に分けて購入したとされる。それらを台車に載せたまま京都アニメーションの本社や第2スタジオ、京都市伏見区の第1スタジオ周辺などを約10キロにわたって広範囲に歩いて、下見していたとみられている。

 府警は15日に京都入りした青葉容疑者の京都府内での足取りの裏付けを進めている。