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 第101回全国高校野球選手権大阪大会(朝日新聞社、大阪府高校野球連盟主催)は26日、準々決勝4試合があり、ベスト4が出そろった。金光大阪は大阪桐蔭に延長14回サヨナラ勝ち。近大付は関大北陽との打撃戦を制し、東海大仰星は初芝立命館を退けた。桜宮が履正社に敗れ、公立勢は姿を消した。予備日を挟んで準決勝は28日、大阪シティ信用金庫スタジアムで金光大阪―東海大仰星(10時開始予定)と履正社―近大付(12時10分開始予定)がある。

「最強」を継ぐ、頂点への執念 大阪桐蔭・中野波来君

 延長十四回表。1死一、三塁の得点機で、大阪桐蔭の中野波来(はる)君(3年)に打席が回ってきた。前打者の適時打で1点勝ち越していた。1ボール2ストライク。「なんでもいい。1点だけでも」。失敗を恐れずにバットを差し出すと、勢いを消された球が投手の前に転がる。三塁走者が生還。点差を広げるスクイズとなった。

 昨夏の甲子園で史上初となる二度目の春夏連覇を達成した前チームでもメンバー入り。根尾昂(あきら)選手や藤原恭大(きょうた)選手ら4選手がプロ入りし「最強世代」と呼ばれた先輩たちのプレーを間近で見てきた。その「最強世代」は昨夏の北大阪大会の準決勝、履正社との試合で九回2死から逆転勝ち。甲子園で輝く前、大阪大会で見せた粘り強さは、今年のチームにもしっかりと引き継がれている。

 九回裏、1死から3連打を浴びて追いつかれると、なおも1死一、三塁とサヨナラ負けのピンチ。だが、マウンドに立つ中田惟斗君(3年)が一球ごとにおたけびをあげる気迫の投球で後続を断ち切った。その熱投に、中野君も応える。延長十一回裏2死、右中間に飛んだ打球に頭から飛び込みアウトに。右手で地面をたたいて喜んだ。

 それだけに、十四回表に中野君がスクイズを決めた直後のベンチは、これまでにない盛り上がりだった。まさかその裏、その2点差をひっくり返されるとは――。

 大阪桐蔭の夏が終わった。中野君は「前チームと比較されることに、最後までプレッシャーは感じなかった」と言う。「でも、僕たちは大阪の頂点に立つことができなかった。後輩たちには、この悔しさを忘れないでもらいたい」(山田健悟)