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(26日、高校野球福岡大会 東筑9―8自由ケ丘)

 同点の五回裏無死満塁。左翼を守っていた自由ケ丘のエース大庭哉汰君(3年)が満を持してマウンドに向かった。

 背番号1の誇りにかけて、自信のある直球で押す。そう決めていた。しかし、四死球と適時打で3点を奪われ、勝ち越しを許した。

 大庭君は春先に右ひじを痛め、2カ月ほど投球練習ができなかった。春の県大会と北九州地区大会には出場できず、チームはそれぞれ3回戦、1回戦で敗れ、夏の大会はノーシードとなった。

 大庭君は懸命なリハビリを重ね、夏の大会に間に合った。そして4試合に登板し、23日の真颯館戦では159球を投げて完投。8強入りした原動力とも言える投球は粘り強かった。だが、赤嶺琢監督は「ここまで頑張ってくれた大庭には最初から投げさせたかったが、疲労がたまっていた」と、この日の先発を回避した理由を語った。

 4―9で迎えた九回に1点差まで迫った。「つないで1点をもぎ取る野球を貫いた」と大庭君。彼の粘りが乗り移ったかのような攻撃を披露でき、満足そうな表情で球場を去った。(布田一樹)