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 空襲などの戦禍で親を奪われた戦争孤児たち。残された兄と妹2人で戦後の窮乏期を生き抜いた人。弟や妹と生き別れとなったまま、その痛みを胸に抱えて生きる人。終戦から74年の歳月を経て語る、きょうだいへの思いとは。

 変色した古い封書とはがきの束。戦後間もない頃、弟や妹から届いた手紙だ。東京都の男性(85)は、自分にもしものことがあれば、棺(ひつぎ)に入れて欲しいと妻に頼んでいる。

 1945年の東京大空襲で両親を失った。国民学校5年生だった男性と3年生の弟は東北地方に学童疎開し、1年生だった妹も親類宅に疎開していて難を逃れた。孤児となったきょうだいは、別々の家に引き取られた。

 男性は、跡取りを望んでいるという家に引き取られたが、学校にはまともに通わせてもらえず農作業を命じられた。働いて得たお金は全て奪われ、毎晩「養父母」のマッサージを強要される日々。ついには「何でもいいから金を持ってこい」と「養父」に脅された。

 盗みだけは嫌で家に戻れず、上野駅周辺の焼け跡や公園で路上生活をした。1カ月ほどで警察に捕まり、児童施設へ。そこで飲食店の住み込みの仕事を紹介され、働き始めた。戦後5年が過ぎていた。地方にいる弟たちから手紙が届くようになったのは、その頃からだ。

 農家に引き取られた弟の手紙に…

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