[PR]

 完成品を誰も見たことのなかった「大坂冬の陣図屛風(びょうぶ)」が、極彩色の合戦図として本来の姿を現した。名古屋市東区の徳川美術館と蓬左(ほうさ)文庫で開かれている夏季特別展「合戦図 もののふたちの勇姿を描く」で初公開されている。

 左右一対。絵の大きさは縦約1・7メートル、横約6メートル。豊臣側が死守する大坂城を徳川軍勢が取り囲んで攻めるようすが描かれている。緑色の天守と石垣、青色の堀、林立する赤や白の旗などが、金箔(きんぱく)と金泥の中から鮮やかに浮かび上がる。

 原画は見つかっていないが、絵師向けの作画見本とみられる模本が東京国立博物館にある。そこに記された彩色指示に従って、凸版印刷(本社・東京)を中心とする専門家チームが復元した。展示は9月8日まで。問い合わせは徳川美術館(052・935・6262)へ。(佐藤雄二)