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 28人の女性議員が当選した参院選。激戦となった1人区でも7選挙区で女性が競り勝った。何が勝因になったのか。朝日新聞社の出口調査を分析すると、いずれも女性から厚い支持を受けていた。女性候補を押し上げた女性票の存在が浮かんでくる。

 野党統一候補となった無所属新顔の打越さく良氏(51)が、3選をめざした自民党男性現職を破った新潟選挙区。朝日新聞が投開票日の21日に行った出口調査によると、男性で「打越氏に投票した」と答えたのは半数未満だったのに対し、女性では54%に上った。

 年代別でみても、70歳以上を除く各年代で女性票は打越氏に集まっていた。20代で打越氏に投票したと答えた男性が32%なのに対し、女性は倍の64%。30代は男性34%、女性56%、40代は男性43%、女性56%だった。

 「子どもを抱えた女性から『頑張って』と声をかけられ、女性からたくさん握手を求められた」。打越氏はこう振り返る。弁護士として、医学部入試の女性差別やDV、児童虐待などの問題に取り組んできた。高校生の息子を持つ母でもある。選挙期間中、子ども食堂を視察したり、若い女性と少人数で話し合ったりする機会をつくり、女性が抱える問題に向き合おうと心がけてきたという。

 自民党員を名乗る男性から「中央と地方のパイプと言うが、仕事はこないし暮らしは良くならない。世襲よりも新しさに期待したい」と言われたこともあった。「暮らしに密着した問題を切実なものとして訴えたのが響いたのだと思う」

 女性票が動いたのは新潟だけではない。与野党とも女性を擁立した福島を除いて、女性候補が男性候補を破った宮城、秋田、滋賀、三重、愛媛を含む6選挙区ではいずれも、与野党を問わず女性候補が女性有権者から厚い支持を受け、特に30代で女性票が手厚かった。

 男女の候補者を「均等」にするよう政党に求める法律が昨年でき、春の統一地方選でも各地で女性候補が躍進した。政党が女性候補を擁立すれば女性票が呼応するともいえ、次期衆院選に向けて女性候補の擁立がさらに進む可能性もある。