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 バングラデシュ・ダッカで日本の援助関係者7人を含む22人が殺害されたテロ事件から今月で3年。今も各地でテロ事件が相次ぐ中、世界中で貧困問題や復興支援に取り組むNGO関係者が26日、都内で講演し、事件の背景にある社会構造に向き合いながら支援を続ける大切さを訴えた。

 講演会を開いたのは児童労働の問題などに取り組む「シャプラニール」(東京都新宿区)。事務局次長の藤崎文子(ゆきこ)さん(51)はダッカのテロ事件で現地にいて対応に追われた。安全管理や職員の不安の解消に努めながらも、現場のプロジェクトを止めないことを意識したという。「イスラム過激派は疎外された人たちの憤りを暴力に転化させた。そうした人たちの生活を改善し、日本に伝えていくことがNGOの役割だ」と話す。

 内戦終結後のスリランカで復興支援に取り組んできた「パルシック」(千代田区)の代表理事、井上礼子さん(72)は4月に発生したスリランカの連続爆破テロ事件について、単純な宗教対立と捉えないことが大切だとして「元来は多民族が平和裏に共存していた。スリランカ社会が今回の事件を乗り越えるべく努力している面にも目を向けたい」と話した。

 聖心女子大の大橋正明教授(国際開発学)は両国のテロについて社会に反発を持つ高学歴の若者がネットで結びついた点が共通すると指摘。「彼らにとっての不正義への無関心が事態を許している。弱者に見える問題をどう解決するか発言し、非暴力で行動していくことがNGOの役割だ」と話した。(小早川遥平)

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