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(27日、高校野球東東京大会 関東一4―0小山台)

 関東一が2―0でリードする七回裏、関東一は走者を二塁まで進めてきた。小山台の内野陣がマウンドに集まった。

 遊撃を守る主将池本仁志(3年)が仲間を鼓舞した。「強気で守ろう」。直後、自らに強いライナーが飛んできた。「ヨシッ」。軽快に処理し、良いリズムで八回は先頭打者に立つ。チーム2本目となる安打を放ち、意地を見せた。

 2年連続で決勝に進んだチームも当初はバラバラだった。池本や捕手吉田大晟(同)ら昨夏のベンチ入りメンバーと周囲とに意識の差があると感じた。練習試合で勝てない。昨秋の都大会も1回戦で昭和一学園にサヨナラ負け。どうしても昨夏と比較してしまい、互いに疑心暗鬼に陥るなどした。

 昨年はあんなにまとまっていたのに、何が違うのか。主将として考えた。今春、約30人の3年生だけで話し合った。ベンチを外れた部員が意外な言葉を口にした。「俺だってチームのために頑張りたい」「ベンチ外でも一緒に甲子園を目指したい」――。ベクトルを共有できた。

 今大会5回戦の安田学園戦は九回まで0―3で負けていた。ベンチ外の3年生が観客席で声をからしていた。「一緒に甲子園を目指していると実感できた」

 この日の決勝、チームの放った2安打のすべてを放ち、全4打席で出塁した。2年連続の準優勝は悔しいが、後悔はない。「だって、甲子園より大きいものを手に入れた。日本一、大事な仲間です」(木村浩之)