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(27日、高校野球群馬大会 前橋育英3-0前橋商)

 「ケガしても構わない。チームが甲子園に行ければいい」。そんな思いで前橋商の捕手・西岡龍二(3年)はバックネットすれすれの邪飛に突っ込み好捕した。四回表1死満塁のピンチを無失点で切り抜けた。

 捕手だったOBの兄を追って前橋商へ。故障に泣かされ、万全の状態で野球をできたのは計1年半に満たない。それでも研究と練習を重ね、プロ注目のエースを含む多彩な投手陣を支えた。「捕手は投手を一人にさせちゃいけない」。こまめにマウンドに駆け寄って「のびのびやれ」と投手の肩をたたいた。

 九回表、打席には同じ中学出身の前橋育英・剣持京右(3年)。「絶対逆転するからな」と宣言。出塁した剣持がベンチに戻る時にも「逆転」への意志と余裕を込め、笑いかけた。

 試合後、ベンチで泣き崩れるエースの肩を抱き「プロに行って、有名になってくれよ」と励ました。自分だって、目を真っ赤にさせているのに。最後まで西岡は仲間を思いやる姿勢を貫いた。(山崎輝史)