徳島)鳴門が延長でサヨナラ、徳島商粘り見せる 準決勝

高橋豪
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 第101回全国高校野球選手権徳島大会(県高野連、朝日新聞社主催)は大会第12日の29日、準決勝2試合があった。第1シードの富岡西は、集中打を浴びせて第4シードの池田をコールドで下し、初の決勝進出。鳴門は第2シードの徳島商との延長十回の激闘を制した。富岡西と鳴門の決勝は30日14時から、オロナミンC球場である。

感情爆発 投打に奮起 徳島商・村田龍哉投手

 ♪ホームランキング、ララララーララー――。

 お気に入りの応援歌が響く八回、徳島商の4番で先発投手の村田龍哉君(3年)が打席に入った。適時打で勝ち越された直後、自ら取り返すと意気込んだ。2球目を振り抜くと詰まりながら右翼線へ。二塁上で雄たけびを上げた。

 初戦の第1打席では特大の一発を放ち、高校通算本塁打数を31に伸ばした。

 準決勝前日、森影浩章監督から「決勝まで先発でいく」と告げられた。肩を痛め、投手として復帰したのは5月。気負わないようにと背番号は5になった。速球を抑え、制球とキレでの勝負に変えた。

 鳴門には特に勝負したい相手がいた。4番の浦和博君(3年)。小中学校の同級生で少年野球のチームメート。高校では、県屈指のスラッガーとして本塁打数を競い合った。

 三回裏2死一、三塁、1打同点のピンチで浦君を迎えた。「全球高めで押し切る」。狙い通り左飛に打ち取り、喜びを爆発させた。

 延長十回裏、無死一塁で再び浦君。右飛に打ち取ったが、直後に四死球を出した。犠飛でサヨナラの生還を許し、ひざから崩れた。

 試合後、チームの千羽鶴と一緒に、ポケットの中のバッティンググローブを浦君に託した。「これでもう一本打ってくれよ」。抱き合って健闘をたたえた。(高橋豪)