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(29日、高校野球和歌山大会 智弁和歌山12―1那賀)

 智弁和歌山の黒川には確固たる自信があった。「自分が先頭で打てば100%、チームが乗る」。一回、那賀の好右腕谷脇は真っ向勝負。直球しか投げてこない。その5球目。「気持ちで打ちました」。完璧にとらえた白球が右翼席に飛び込んだ。

 主将の一発に後続も3連打で応える。この回、計3得点。主導権を握り、15安打12得点と打ちまくった。

 「理想的な展開だった」と中谷監督。今春の選抜では3番だった勝負強い左打者を、夏は「起爆剤」として1番で起用し、5試合で40得点。持ち前の攻撃力がさらに増した。

 昨夏に甲子園通算68勝を誇る高嶋前監督が勇退し、初めて臨んだ選抜は8強。この夏は、5季連続、つまり挑める全ての大会で甲子園の土を踏む黒川らの経験値と、5試合で1失点の投手力がある。中谷監督は言い切った。「日本一を臆することなくとりにいきます」(小俣勇貴