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 JR東日本が発行している社外向けの広報誌「JR EAST」6月号に、捏造(ねつぞう)した架空の「教授」へのインタビュー記事が掲載されていた。JR東が29日発表した。同誌の発刊はJR東が発足した1987年4月にさかのぼるが、最新の7月号を最後に休刊するとしている。

 JR東によると、捏造があったのは、「インフラの海外展開」をテーマに「国際経済学者 浦野正次」に聞いたとするインタビュー記事。一問一答形式で5ページにわたって掲載されていたが、実際には同誌の2013年3月号に掲載された浦田秀次郎・早稲田大大学院教授のインタビュー記事「インフラ輸出の条件」を一部改編して再掲していた。「浦野正次」は架空の人物で、顔写真は浦田教授本人の写真を加工したものだったという。

 同誌はJR東の広報部長名で発行されているが、実際の編集作業は東京都内の編集業者に委託していた。JR東によると、浦田教授へのインタビューが実現しなかったため、担当者が締め切りに間に合わせるために過去の記事を改編したという。同誌は過去にインタビューを受けた人に無料で配られており、捏造については浦田教授本人から指摘があったという。

 同誌の発行部数は2万4千部。一般書店では扱っておらず、官公庁や自治体に無料配布されているほか、東北新幹線などの「グランクラス」に置かれている。JR東の照井英之広報部長は「不正によって、読者のみなさまの信頼を失墜させたことをおわびします」と話した。(細沢礼輝)