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 2027年に品川―名古屋間の開通を目指すリニア中央新幹線を巡り、愛知県の大村秀章知事が29日の記者会見で、静岡県の川勝平太知事へのいら立ちをあらわにした。「開業が静岡の意図的な行為で遅れることは受け入れられない」と述べ、「リニアがストップすれば、安倍政権の責任になる」とも指摘した。

 静岡工区(8・9キロ)は唯一の未着工区間。川勝氏はトンネル工事に伴う大井川水系の流量減少を問題視し、工事で自然環境がどんな影響を受けるかなどを検討した結果を中間意見書にまとめた。大村氏はこれに対して「科学的論拠に基づいて主張すべきだ」と反論したが、川勝氏は26日の記者会見で「科学的エビデンスと言われると、(意見書を)読んでいないことが露呈する。お読み頂ければ」と述べた。

 川勝氏の発言に対し、大村氏は29日の会見で「自分で直接説明に来ればいい。上から目線で極めて非常識。止めたいから止めているとしか受け取れない」と批判。さらに「リニアがストップすれば国土交通省の責任になる。(事業が)止まれば安倍政権の失態だ」と、国が調整するように改めて求めた。(岩尾真宏)