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 アフリカの人口が急速に増え続けている。約13億人の現在の人口は30年後には倍増する見通しだ。だが、人口増に食糧生産は追いついていない。食糧増産は喫緊の課題で、その切り札に期待されているのが、コメだ。特に問題が深刻なサブサハラ(サハラ砂漠以南)の国々のコメ生産を2030年までに倍増させようと日本が後押ししている。(小森保良)

 褐色の大地は乾き、固まった表面には無数の割れ目が入っている。油断をすると足を踏み外し、すっぽりと中に入り込んでしまう。地面を一歩一歩確認して進まないと前に進めない。

 エチオピア北部アムハラ州フォガラ平原を訪ねたのは乾期の4月。ここでコメの生産が伸びているという。農閑期とはいえ、にわかには信じがたい荒涼たる光景が広がる中を進み、農家を訪ねた。

 この地域の農民の一人マルさん(45)が言う。5月から9月までの雨期の間、雨は大地から裂け目を消し、畑に変える――と。水を引く用水や田んぼは作らない。栽培するのは陸稲。種まきから100日程度で収穫でき、0・75ヘクタールの土地からは約3トンのコメが収穫できるのだという。

 マルさんが栽培するのは、ネリ…

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