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 サッカーJ1の強豪、鹿島アントラーズを、フリマアプリ大手メルカリが日本製鉄から買収する。両社が30日発表した。急成長したベンチャー企業が、重厚長大の名門企業から鹿島の全株式の62%を16億円で取得する。

 鹿島はJ1でのリーグ優勝8回など国内外で20のタイトルをとった日本屈指の強豪だ。1947年、住友金属工業のチームとして創設。製鉄所のある茨城県鹿嶋市に本拠を置く。2012年に住金と新日本製鉄が経営統合した後も、筆頭株主を務めてきた。

 日本製鉄の津加宏・執行役員は記者会見で売却の狙いを「経営基盤の強化」と説明。「メルカリのような新しいパートナーが事業転換を図るのが得策」と話した。

 一方のメルカリは13年創業。ユーザーの中心は20~30代の女性だ。鹿島の買収で男性や40代以上の開拓を狙う。17年から鹿島のスポンサーを務め、18年からユニホームに社名を入れてきた。

 メルカリの小泉文明社長は「当社はテクノロジーが強み。ファン獲得のためのマーケティングや広告で活用したい」と話した。グッズや飲食物の販売にスマホ決済の「メルペイ」を導入することを検討する。

 会見に同席した鹿島の庄野洋社長は「メルカリの血が入ることで、クラブの持続的な成長に非常にプラスになる」と話した。

 IT企業の存在感は、プロスポーツでも高まっている。楽天はJ1のヴィッセル神戸を子会社に抱え、ミクシィはJ1のFC東京に出資。サイバーエージェントはJ2のFC町田ゼルビアの経営権を取得した。プロ野球ではソフトバンク、楽天、DeNAがチームを持つ。(栗林史子、村井七緒子)