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 かんぽ生命の保険販売を10月に再開させることを決めた日本郵政グループに対し、社内外で批判の声があがっている。不適切な販売によって不利益を被った顧客への調査や対応は始まったばかり。原因を含む全容解明にはほど遠い中、営業再開で収益回復を優先させるかのような決定に「顧客軽視」との受け止めも出ている。

 「調査も終わっていないのに営業再開だなんて、何を考えているのか。あきれてしまう」。60代後半の男性は憤る。

 男性は6月下旬のかんぽの不適切販売問題の報道を受け、80代の義母が結んだ保険書類などを調べた。同じタイプの複数の保険が子どもにかけられていたことがわかった。毎月計約20万円の保険料が義母の口座から引き落とされていた。

 すぐに解約を決めたが、うち数本は義母に認知症の症状が見られ始めた80代半ばの時に契約をしたものだ。7月に自宅を訪れた局員に「あんたらの営業姿勢はおかしい」と厳しく指摘した矢先の営業再開の発表に、男性は「調査して原因を突き止め改善してから営業を始めるのが筋だ」と話す。

 日本郵便のかんぽの保険販売では、顧客が不利益を被った不適切な疑いのある契約は少なくとも18万3千件に上る。日本郵便とかんぽは7月中旬から積極的な販売を自粛。かんぽが、こうした顧客に契約当時の状況などの調査を進めている。不適切であれば保険料の返還などにも応じる方針だ。

 この不適切販売の実態調査は、ようやく29日に対象の約16万人に通知を発送したところだ。かんぽは9月上旬までに「電話による初回コンタクトを終了する」というが、重要なのは今後本格化する顧客への対面調査だ。

 18万件の契約者以外のすべての契約者に対しても、日本郵便が契約内容を確認する案内を発送し、顧客から問い合わせがあれば局員が訪問する対応をとる。だが、送付できたのは全体の1割にも満たない。

 都内の30代の郵便局員は「これから顧客対応が本格的に始まるのに、同時に保険も売れというのか。顧客軽視もはなはだしい」と経営陣の決定にあきれる。

 不適切販売が起きた原因を究明し、健全な営業態勢への転換ができたと言えない状況であることも「拙速な営業再開」と映っている。

多くの批判にもかかわらず、販売再開を急いだ理由は。後半で詳報します。

 郵便局で不適切な販売が相次い…

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