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 広島市の松井一実市長は1日、6日の平和記念式典で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表した。核兵器の製造や保有を法的に禁じる核兵器禁止条約に背を向ける日本政府に対し、「署名・批准を求める被爆者の思いを受け止めてほしい」という文言を盛り込んだ。

 宣言では、核兵器廃絶の動きが停滞している世界情勢に懸念を示し、国際的な協調体制の必要性を強調。惨禍を詠んだ短歌や、被爆した男性の言葉を引用して被爆の実相を伝える。インド独立の父、ガンジーの言葉も引用し、平和の実現のためには「寛容」の心が必要と訴えるという。

 これまで松井氏は「政争の具にしない」などとして、平和宣言の中で政府に条約を批准するよう明確に求めてこなかった。一方、こうした姿勢を疑問視する被爆者団体などが市長に要請文を提出。平和宣言で国の方針をただすよう求めていた。松井氏は7月、「受け止めないわけにはいかない」と述べていた。(東郷隆)