その「お宝」、傷つけずに調べます 素粒子で文化財調査

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小川裕介
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 歴史のロマンが秘められた江戸時代の小判や弥生時代の銅鐸(どうたく)、宇宙の謎を解く手がかりになる小惑星のかけら。貴重な「お宝」の数々を、一切傷つけることなく調べられます――。そんな研究に、大阪大の篠原厚教授(放射化学)や二宮和彦助教らが取り組んでいる。

 歴史や宇宙に残された謎を解くカギになるのは、素粒子の一種である「ミュー粒子」だ。

 実は、この粒子は普段、宇宙から地球上に飛んできている。手のひらの上にも、毎秒1個ぐらいの頻度で降っている計算になる。

 それでも、私たちが気付いていないのは、この粒子がとても小さく、物質をすり抜けやすい性質を持つからだ。

 ただ、すり抜ける途中で物質を形づくる元素にあたると、元素によって異なる光が生じる。そのため、この光のエネルギーを観測すれば、触れたり壊したりしなくても、物質が何でできているかを突き止められる。

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