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 「逃亡犯条例」改正案を発端とする香港の混乱が収まらず、5日はゼネストが呼びかけられ、空の便などに大きな混乱が出た。若者らは抗議を先鋭化させ、警察や政府職員からも首脳陣への批判が出る。事態は1997年に香港が中国に返還されて以降、最大の政治危機に発展しつつある。

 5日朝の香港国際空港。多くの旅客が出発ロビーの電光掲示板に並ぶ「取り消し」の表示を見て肩を落とし、航空会社のカウンターに長蛇の列をつくった。

 ネット上で呼びかけられたこの日のゼネストには、金融やITなど幅広い業種の人々が賛同した。

 最も影響が大きかったのは航空関係だ。香港メディアによると、航空会社や空港の職員ら2千人以上がゼネストへの参加を表明。香港を拠点とするキャセイパシフィック航空など250を超える便が欠航に追い込まれた。

 日本人客も多い香港のディズニーランドでも約30人の従業員がストライキを決行。園内の一部施設が使えなくなったという。

 ストに参加した市民らは香港各地であった集会に参加。10カ所近くで警察との衝突などに発展した。香港島・北角では棒を持った白い衣服の集団が現れ、デモ隊と殴り合うなど混乱が広がった。

 この日は「非協力運動」と称する抗議も展開された。朝の通勤ラッシュ時、若者らが地下鉄のドアにカバンを挟むなどして開閉を妨害して一部が運休するなど、公共交通機関に大きな影響が出た。香港経済の先行きも不安視され、5日の香港市場の株価は大幅に下落した。

 6月、主催者発表で100万人を超えるデモが相次ぎ、香港政府が「逃亡犯条例」の改正を断念したにもかかわらず、若者らの抗議は収まるどころか先鋭化の一途をたどっている。

 今月3日から5日未明にかけても各地の警察施設に大勢の若者が詰めかけ、れんがを投げて庁舎や車のガラスを次々に割った。6月までは警官隊の催涙スプレーに対抗するため雨傘を持つ程度だったが、最近では鉄パイプで武装する姿も珍しくない。香港警察は5日、6月9日の大規模デモ以降、計420人を拘束したと発表。警察幹部は「平和的な抗議活動の一線をすでに越えた」と非難した。

 警察と衝突を繰り返す若者たちは、ヘルメットをかぶりゴーグルとマスクで顔を隠している。催涙弾から身を守るだけでなく、後に拘束される恐れがあるためだ。デモ隊と警察の対立は日に日に鋭くなっている。

 抗議への参加者の聞き取り調査をしている香港バプテスト大学の鄭イ(イは火へんに葦)・副教授によると、多くが「政治にはもともと関心がなかった」と答えたという。

 そんな若者たちを立ち上がらせ…

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