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 名古屋市は5日、名古屋城に関する新たな有識者会議「埋蔵文化財部会」を年内にも設ける方針を明らかにした。市はコンクリート製現天守の解体を巡って有識者会議「石垣部会」と対立しており、解体に必要な発掘調査の一部の審議を新部会に移す考えだ。

 石垣部会は、現天守を解体する前に地下遺構を調査する必要性を指摘し、「埋蔵文化財石垣部会」と改組するよう求めていた。市によると、新部会は石垣に関係するものを除く名古屋城の発掘調査を審議する予定で、文化庁の調査官にもオブザーバーとしての参加を求める。石垣部会と分離した理由について、市は「石垣だけでも議論する内容は豊富にあり、現在の審議時間では足りない」と取材に説明する。

 だが石垣部会委員の千田嘉博・奈良大教授は「(部会を細分化しても)視野の狭い議論にしかならない。全体の判断は市が考えるということだと思うが、やりたい方向に向かうためのアリバイづくりにならないか」と報道陣に懸念を示した。

 一方、市は7月下旬、現天守解体に向けて文化庁から指摘を受けた天守台周辺の発掘調査を同庁に申請した。(堀川勝元)