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 米財務省は5日、経済制裁の対象となる「為替操作国」に中国を認定したと発表した。認定はクリントン政権下の1994年以来。米中の貿易紛争が激しくなるなか、トランプ政権が新たに圧力を加えた形だ。中国が反発するのは必至で、米中間の摩擦が一層深刻になりそうだ。

 米財務省は「この数日、中国は通貨安に向けて具体的な行動を取った」と認定の理由を説明。そのうえで、「為替操作は国際貿易で不公正な競争優位を得るのが目的だ」と指摘した。ムニューシン米財務長官は国際通貨基金(IMF)などと協力し、「中国がつくりだした不公正な優位性を取り払っていく」としている。

 人民元相場はこの日、1ドル=7・0元台と2008年5月以来の水準に低下。財務省の発表に先立ち、トランプ大統領はツイッターで「中国は歴史的低水準まで通貨を引き下げた。為替操作だ」と批判していた。

 ただ、米財務省は声明で「中国に対し為替レートの透明性を高めるように促す」とするにとどめ、具体的な制裁内容には触れていない。米国は為替操作国と認定した国に対し、通貨切り上げを求めるほか、高関税による制裁を科すこともある。(ニューヨーク=江渕崇)