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 子会社や関連会社の道路舗装メーカーが談合やカルテルを繰り返したなどとして、公正取引委員会の杉本和行委員長が大手ゼネコンの大林組、鹿島、大成建設、清水建設の4社(いずれも東京)の社長に対し、グループとして再発防止策を講じるよう申し入れていたことが、関係者への取材でわかった。こうした申し入れは初めてとみられる。

 関係者によると、杉本委員長は6日までに、4社の社長を順次呼び出し、グループ内での法令順守の徹底を求めた。海外では子会社が独占禁止法違反行為をすれば親会社も責任を問われるケースがあることや、6月に成立した改正独禁法では、完全子会社が過去に違反で処分を受けていると、親会社が新たに違反した場合に課徴金が割り増しになることも説明したという。

 大林、鹿島、大成の子会社の大林道路、鹿島道路、大成ロテックと、清水の関連会社である日本道路は先月30日、道路舗装で使われるアスファルト合材の販売価格をめぐってカルテルを結んだとして、ほかのメーカー4社と合わせ過去最高額となる計約400億円の課徴金納付命令を受けた。

 これらの会社は以前にも自治体発注の舗装工事や東日本高速道路発注の災害復旧工事の入札をめぐって談合を繰り返しており、2018年までの20年間で5~6回の排除措置命令などを受けている。さらに、大手4社自体も、リニア中央新幹線の建設工事で談合したとして、昨年3月に独禁法違反(不当な取引制限)の罪で法人として起訴された。

 こうしたことから公取委は、グループ全体の法令順守の意識が低いと考え、各グループのトップに直接申し入れる必要があると判断したもようだ。大林、鹿島、大成の3社は「グループ全体でのコンプライアンス体制の強化に努める」などとコメント。清水の担当者は「株主としてコンプライアンスの徹底を要請したい」と話した。(中野浩至)