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 東京電力福島第一原発でため続けている汚染水のタンクが、約3年後には満杯になるとの見通しを東電が示した。新たに選択肢に加わる長期保管を含めて保管を続けることに、東電は課題が多いと難色を示す。期限が区切られた中で、今後、処分ありきの議論になりかねない。

 専門家でつくる経済産業省の小委員会は2016年以降、大部分の放射性物質を取り除いた汚染水について、海洋や大気への放出など五つの処分方法について議論を続けてきた。

 通常の原発では、除去が困難なトリチウム(三重水素)を含む水は濃度が基準値以下であれば海に流している。福島第一原発で海洋放出となれば、すべてを処分するには長年にわたって海に出し続けることになる。昨年8月、小委員会が地元で開いた公聴会では、保管を続けるべきだという意見が相次いだ。風評被害による漁業などへの打撃が懸念されるためだ。直前にタンクの水に取り除くべき放射性物質が排出基準を超えて残っていたことが発覚、不信に拍車をかけた。小委員会は7カ月開かれなかった。

 意見をふまえ、経産省は敷地外などでの長期保管も選択肢に加える必要があると判断、9日の小委員会に示す。だが、東電は長期保管は難しいという考えだ。時間がたてば放射能量が減る一方、汚染水が1日に約150トンずつ増え続けることから「廃炉の終わりにタンクが残る」などと説明。タンクがあることで廃炉作業に必要な施設が設置できなくなるか遅れるといったデメリットを挙げる。

 また、公聴会で保管容量を増やす案として出た、10万トン級の大型タンクや地中タンクなどに置き換える方法も採用は難しいとの見解だ。既存のタンクで保管できる容量から増えず、破損した際、漏洩(ろうえい)量が膨大になることなどが理由だ。敷地外での保管は東電が懸念する敷地の制約はないが、保管場所などの自治体の理解を得る必要があり、移送手段もないとして、国や東電は否定的だ。

 長期間保管を続けても、処分をするにしても、許認可手続きや工事などに年単位の準備期間が必要という。東電は満杯になるのは3年後とするが、対応の結論を出すまでの時間は限られる。「期間内には決めていかないといけない」と経産省の担当者は話す。

 一方で、東電は使える敷地の面…

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