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 古今東西、美しい女性像は人の心を魅了する。個人コレクターによる近現代日本の美人画コレクションに焦点を当てた展覧会が、徳島、島根で開催中だ。典型的な理想の美人から、エロ・グロな美人まで。時代の空気や風俗を映した作品の数々は、時に画家やコレクターのフェティシズムをものぞかせる。

ローカルへの目配りも

 徳島市の徳島県立近代美術館で開かれているのは、個人では国内有数の近代美人画コレクションで知られる培広庵(ばいこうあん)氏の収集品を中心とした「美人画の雪月花―四季とくらし」展。全105点を四季や芸事、物語といったテーマごとに分けて紹介する。

 植物をあしらった着物や小物などの女性の装いは、季節感とともに作品の時代設定を示唆する。中村貞以(ていい)の「惜春」は島田髷(まげ)を結い、お端折りをしていない着物の裾が地面につかないよう帯の下の志古貴(しごき)でたくし上げた江戸時代の少女を描く。

 菊池契月(けいげつ)「虫撰(むしえらみ)」の女性は桃山時代の装いを思わせる細い帯と垂髪(すいはつ)で、丸い虫かごに入れた秋の虫の音に耳を澄ませている。

 培広庵コレクションを特徴付け…

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