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 全身の筋肉が衰える難病筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の北條正伯さん(59)=新潟市西蒲区=が、10月の「新潟シティマラソン」(新潟市などの実行委員会が主催)に車いすカテゴリーを設けるよう市に要望している。今月、市側と意見交換した北條さんは「頰に風を感じて走りたい。一歩でも前進してくれればうれしい」と話している。

 北條さんは2011年にALSを発症。現在は人工呼吸器を装着し、わずかに動く舌先でパソコンを操作して意思を伝えている。市の担当者と意見交換した8日は、動画や自動音声を交えた資料を自作し、「健常者と同じ目線で景色を楽しみ、参加者と感動を分かち合いたい」と訴えた。

 同マラソンは今年で37回目で、10月13日にフルマラソンとファンラン(11キロ)の2種目で実施される。車いすの参加枠はない。

 一方、北條さんが20政令指定市であるマラソン大会を調べたところ、「9市では何らかの形で車いすランナーの参加を認めている」という。市の担当者は、急な下り坂や直角に近いカーブがあるコースの状況や制限時間など、現状では車いすで参加するのは難しいと説明した。

 北條さんは「例えば500メートルでも1キロでもいいから、ランナーと並走するチャンスがあれば。障害者を身近に感じ、お互いの理解を深める機会になる」と話した。両者は今後も協議を続けることになった。(岩波精