東京の空の玄関口、羽田空港を発着する新しい飛行ルートが8日、正式に決まった。東京五輪・パラリンピックが1年後に迫る中、国際線の発着回数拡大は喫緊の課題。国は成田と合わせた首都圏2空港での機能強化も狙うが、地元住民の間で騒音や安全対策に対する不安の声はなお根強い。
東京湾の上空を通って着陸するルートしかない羽田で、都心上空を通る新たなルート案を国土交通省が公表したのは2014年。この案では、午後3~7時のうち3時間、南風で好天時に新宿駅付近で約915メートル、より空港に近い品川区の大井町駅付近で約305メートルといった低空を通ることが示された。
このルートの着陸機は1時間あたり最大44便で、「騒々しい街頭」と同程度の70~80デシベル(dB)の騒音が出るとの試算を国交省が明らかにした。落下物が出やすい着陸態勢に入るのが都心上空になることもあり、住民からは、騒音や落下物を懸念する反対の声が上がった。
こうした声を受け、国交省は…