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 「特別なことをやろうとせず、やるべきことをしっかりやっていく」という栗林俊輔監督の方針の下、静岡大会ではノーシードから勝ち上がり、4年ぶりに夏の甲子園に挑戦した静岡。津田学園(三重)との初戦で惜敗したが、持ち前の堅守など静岡らしい戦いを見せたほか、積極的な走塁で見せ場を作った。

 一回表から守備が光った。二塁手の神谷侑征(ゆうせい)君(2年)がライナー性の頭上の打球を跳び上がって好捕。試合が勢いづくかに見えたが、主導権を握ったのは津田学園だった。

 二回表、静岡大会で600球以上を投げたエース松下静(じょう)君(3年)が死球から安打と二塁打を連続で浴び、2失点。三回にも3安打で追加点を奪われ、リードを許した。ここで、四回から継投した松本蓮(れん)君(2年)がスライダーなどを武器に、テンポの良い投球で登板直後から4連続奪三振。五回以降は、毎回安打を浴びながらも無失点に抑えた。

 守っては、五回に右翼手の斎藤来音(らいね)君(3年)が右前に落ちそうな打球を滑り込んで捕球するなどファインプレーが多々見られ、試合を通して無失策の堅さを見せた。打線は津田学園のエース前佑囲斗(ゆいと)君(3年)を攻略しきれなかった。速球と変化球の緩急をつけた投球に打ち取られる展開が続いた。

 静岡大会7試合で8盗塁の静岡。この試合でも数少ない出塁ながら足でチャンスを広げた。八回には神谷君が右前安打と二盗で得点圏に進み、4番で主将の小岩和音(あのん)君(3年)が左前適時打で1点をかえす粘りを見せた。

 「堅実で努力型の3年生がチームを支え、思い切りのいい2年生が火付け役になる」(栗林監督)と表現した持ち味は出すことが出来た。栗林監督は「やることをしっかり確認して夏に臨んだ。やり切ったという思いもある。しかし、力負け。結果を出せず、これでよかったのかとも思う」と悔しさをにじませた。(宮川純一)