キルギス前大統領を拘束 支持者と衝突で治安部隊が死亡
モスクワ=喜田尚
中央アジア・キルギスからの報道によると同国の警察当局は8日、アタムバエフ前大統領を収賄などの容疑で拘束した。治安部隊は7日夜にも首都ビシケク近郊の前大統領自宅で拘束を試みたが、抵抗する支持者らと衝突。部隊員1人が銃撃を受け死亡した。アタムバエフ氏は2017年に退任後、自らの後継者である現職ジェエンベコフ大統領と対立していた。
検察当局は6月末、アタムバエフ氏について不正な土地取得や火力発電所の工事をめぐる汚職などの容疑で捜査していることを明かし、議会がアタムバエフ氏の免訴特権や前大統領としての地位の剝奪(はくだつ)を決めた。
7日夜の衝突では、アタムバエフ氏の支持者ら数百人が投石したり、治安部隊員を人質にとったりした。保健省によると、死亡した隊員のほか、52人が負傷。アタムバエフ氏は徹底抗戦を誓い、支持者らに8日ビシケクで抗議集会の開催を呼びかけたが、当局が治安部隊を数千人規模に増強した。交渉の末、同氏を拘束したという。
アタムバエフ氏は11年10…