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AKB48の横山由依さん

 うわー、やっぱりテレビで見るのとは違って、熱気がすごい。甲子園に来たのは、3年前にAKB48がABC(朝日放送)の夏の高校野球応援ソングを担当して以来。そのときは他のメンバーとプライベートで観戦もしました。

 三つ上の姉が高校野球ファンで、私も中学生から見るようになって。高校1年のときは朝の1試合を甲子園で観戦してから、アルバイトに行っていました。京都出身なので、京都外大西や龍谷大平安の校名が入ったうちわが欲しくて、文化祭などで調達しました。今年出場している立命館宇治にも注目しています。

 試合が始まりました。お、山梨学院の主将はエースの相沢君なのに対して、熊本工は控えの梶原君。それぞれ立場が違うからチームのまとめ方も違うんかな。

 私も2015年末にAKBグループの「総監督」を先代の高橋みなみ(たかみな)さんから引き継いで、今年の3月まで務めました。本当にまとめるのは難しくて。もがいて、つらくてベッドから一日動けなかったり、いっぱい泣いたり。その中でも、AKBが好きということやグループを盛り上げたいという気持ちは持ち続けました。次の総監督になった後輩の向井地美音(むかいちみおん)からは「たかみなさんがピラミッドの頂点にいて背中で引っ張るタイプだとしたら、横山さんはみんなと一直線になって、一緒に進むタイプでしたね」と言われました。自分が目指していたことでもあったので、よかったなって。引っ張り方ってそれぞれあって、どれも正解なんです。

 五回裏が終わって同点。両チーム譲りません。観衆は3万1千人。この中で堂々とプレーできる高校生はすごい。私たちも東京ドームなどでライブをやりましたが、緊張は絶対にする。でもその瞬間を楽しむ気持ちを持っていれば、大丈夫。この2校の選手はそれを持っているからいいプレーができるんだな。

 延長十二回裏。山梨学院が抑えたらタイブレーク。あ! 入った、熊本工がサヨナラ本塁打……。すごい、こんな劇的な試合あるんや……。負けた3年生は野球を続ける子もいれば、これで区切りをつける子もいるんですよね。

 私も昔はAKBしかないと思っていました。でも、今は舞台などのお仕事を通して、新しい発見があるし、学ぶことも多い。いろいろ経験して、AKBのことがさらにいとおしくなりました。高校球児のみなさんも、この先にある出会いや出来事を大事にしてほしいな。(構成・辻隆徳)

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 よこやま・ゆい 1992年、京都府出身。26歳。アイドルグループ「AKB48」のメンバー。9月発売予定の最新シングル「サステナブル」に選抜された。4年ぶりの全国ツアー中。