[PR]

(13日、高校野球 履正社7―3津田学園)

 一度聞いたら頭から離れない津田学園オリジナルの応援曲は、不気味でいて格好良く、相手への威圧感たっぷり。この夏の三重大会から導入された応援曲「スナール」は、そのゆったりとしたテンポで対戦相手を震え上がらせてきた。

 「牙をむき出してうなる」という意味の応援曲は、重低音があやしく響く新型の魔曲だ。三重大会同様、甲子園のスタンドでも津田学園ナインを後押しした。

 誕生したきっかけは、この春の選抜大会。津田学園は初戦で龍谷大平安(京都)に競り負けたが、そのとき、相手側のスタンドではオリジナル応援曲「あやしいボレロ」が鳴り響いていた。高校野球の応援曲にしては珍しい短調の曲で、その不思議な響きに大勢のファンがいる名曲だ。

 「格好いい」と思った津田学園応援団長の太田翔稀君(3年)が、夏の大会にむけて吹奏楽部に独自の応援曲をリクエスト。既存の曲でイメージに近いものを伝え、「ゆっくり低い感じで」と注文した。吹奏楽部の菅原香南顧問(29)が作曲し、約3日で試作が送られてきた。そこから野球部と吹奏楽部で調整を重ね、曲が完成した。

 三重大会の初戦で披露したところ、ナインからは「この曲が流れると点が入る」と好評だった。シンプルなメロディーを部員全員で口ずさむ部分もあり、応援曲のなかでもひときわ盛り上がる。吹奏楽部の平田有里紗部長(3年)は「とにかく格好良い。ツイッターでも話題になっていてうれしかった」と話す。

 履正社(大阪)戦でもこの応援曲が威力を発揮した。五回、2死一、三塁の好機で流れると、履正社の清水大成投手(3年)が暴投。この試合で唯一の相手守備のミスとなり、貴重な1点目につながった。

 履正社には敗れたが、試合中、ネットでは「あのすごい曲は何?」と話題が沸騰。津田学園の代名詞として「スナール」が甲子園に帰ってくる日も近いはずだ。(小松万希子)