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 埼玉高速鉄道の浦和美園駅から歩いて10分ほどの空き地の一角で、6月末からサーカスの公演が始まった。7・3ヘクタールに及ぶ空き地は、順天堂大医学部付属病院の建設予定地だ。4年前に埼玉県が誘致し、来年度に完成するはずだったが、着工が大幅に遅れている。県が用地取得に手間取ったうえ、当初の予定より建物が大きくなり環境アセスメントが必要になったのが要因だが、それだけではない。

 誘致にあたり、県は土地を無償で貸して建設費も補助するなど破格の条件を示した。ところが、順天堂側はさらなる要望を県に伝えてきた。病院のそばに新駅をつくることや、まちづくりに至るまで内容は多岐にわたる。こうした「条件闘争」が、遅れの一因だと指摘する声もある。

 県によると、最近になって順天堂側は医師を含めたプロジェクトチームをつくり、どんな患者を診るのか具体的に検討を始めた。治療内容によって導入する医療機器が変わり、建物の構造などにも影響するため「ここが固まらなければ基本設計にも入れない」(県幹部)。順天堂側は、他の病院と差別化を図る象徴的な治療を行いたい考えで、がんの陽子線治療にも関心を示しているという。

全国43位の「医師少数県」

 県内最大級の病院の整備の遅れ…

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