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 大型の台風10号の接近に伴い、山陽新幹線は15日、新大阪―小倉間で始発から終日運転を見合わせる。JR西日本が14日発表した。台風に備え、あらかじめ運行中止を決める「計画運休」の取り組み。小倉―博多間は15日、1時間に1本程度の運転を行うという。

 岡山、広島、山口各県の在来線についても15日は終日運転を取りやめる。関西線(亀山―加茂)、湖西線(近江舞子―近江塩津)も終日運転を見合わせる可能性があるほか、神戸線や阪和線も15日午後から運転が中止になる場合がある。16日以降については15日午後に発表する予定。

 JR東海によると、東京―新大阪間の東海道新幹線も15日は60本ほど運休する予定だという。JR九州も九州新幹線の博多―鹿児島中央間で15日は本数を減らして運転すると発表した。

 関西の空の便では、14日は日本航空が伊丹―宮崎の全便を含む計19便を欠航。全日空も伊丹―宮崎全14便の欠航を決めた。関西空港が拠点のピーチ・アビエーションも宮崎への往復2便を欠航にした。航空会社は欠航便が増える可能性があるとして、最新の運航状況の確認を呼びかけている。(長谷川健、藤本久格)

各地で催し中止

 15日の「終戦の日」の催しにも影響が出ている。

 宮崎市の宮崎県護国神社では、屋外で予定していた戦没者追悼式典(県遺族連合会など主催)の中止が決まった。東京の日本武道館で開かれる全国戦没者追悼式への県遺族代表団の参列も取りやめた。県によると14日から2泊3日で53人が参加予定だったが、飛行機が欠航となった。

 県遺族連合会の関谷忠会長(77)は「新天皇を迎えて初めての終戦記念日だったので残念極まりないが、安全を優先し、今回は自宅から追悼の気持ちを表したい」と話した。

 太平洋戦争末期に出撃した人間魚雷「回天」の基地があった大津島(山口県周南市)の回天記念館での行事も、島への連絡船が欠航し中止に。鹿児島県鹿屋市では、旧海軍鹿屋航空基地から飛び立った特攻隊員を慰霊する「終戦記念日の集い」が中止。大分市では、終戦を告げる玉音放送の後に特攻で出撃した大分海軍航空隊員の慰霊祭が中止になった。

 台風の接近に伴い、強風や高波も懸念されている。

 放火殺人事件で35人が犠牲となった京都アニメーションは14日、事件が発生した京都市伏見区の第1スタジオ近くにある献花台を一時的に撤去する。同社のホームページで明らかにした。期間は14日午後3時から16日午前までで、天候により変更することもあるという。同社は「献花にお越しくださる皆さまの安全を最優先に対応する」と説明。献花台は事件直後に設置され、国内外からファンらが訪れて花束や折り鶴などを供えている。

 徳島市の阿波踊りも安全確保が困難になったとして、14、15両日の演舞場やホールでの公演をすべて中止した。阿波おどり実行委員会によると、中止は16年ぶり。14日午前8時には、市役所前の演舞場で業者がちょうちんや看板広告、電飾を取り外した。

 奈良市の高円山(たかまどやま)で15日に行う予定だった「奈良大文字送り火」についても、「奈良大文字保存会」は中止を発表した。春日大社(奈良市)も境内の灯籠(とうろう)に火をともす「中元万灯籠(ちゅうげんまんとうろう)」について、14日は終了時間を1時間繰り上げ、15日については中止する。

 東日本でも、静岡県伊東市で14日に予定されていた「やんもの里花火大会」や、15日に神奈川県三浦市で開催予定だった「三崎・城ケ島花火大会」など、各地の花火大会の中止が決まっている。