拡大する写真・図版 復元新調した「束熨斗文様振袖(たばねのしもんようふりそで)」。熨斗の部分は、金箔(きんぱく)の上から金駒刺繡(ししゅう)が施されている=京都市中京区、佐藤慈子撮影

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 京友禅の千總(ちそう、京都市中京区)と織物メーカーの龍村(たつむら)美術織物(京都市右京区)。両老舗が、京都創業の京都高島屋(京都市下京区)とブランド力の強化を目指している。コンセプトは「お金には換算できない価値」。業界が低迷するなか、日本の服飾文化を担う歩みを、消費文化をはぐくんできた百貨店の展覧会で紹介する。三者三様の「文化」の力で、目先にとらわれない商いに乗り出した。

 21日午前10時、華やいだ雰囲気のなか京都高島屋で「千總展」が始まった。

 「セールスは大切だが、それよりも優れた技に秘められた物語を、お客様に詳しく説明してほしい」。開幕準備が大詰めを迎えていた今月2日、京都高島屋呉服部の原健一郎さん(51)は、10人ほどの部員を千總の本社に集めて強調した。得意先を担当する部員に展示作品を見せ、展覧会の勘所を念押しするためだ。

 9月4~9日には「龍村美術織物展」も開かれる。事前の打ち合わせで、原さんは龍村美術織物の烏丸工場(京都市上京区)を訪問。工場長の楳垣展康(うめがきのぶやす)さん(61)と「優れた技術には値段のつけようがない。京都が誇るプライスレスな価値を示す展覧会にしたい」と申し合わせた。

有名日本画家に図案依頼

 千總、龍村美術織物の両社は技の高さで知られる。

 1555年の創業と伝わる千總…

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