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 14日の米ニューヨーク株式市場は、景気後退への懸念が高まったことから、大企業で構成するダウ工業株平均が急落した。終値は前日比800・49ドル(3・05%)安い2万5479・42ドルで、今年最大の下げ幅となった。

 米中貿易摩擦による世界経済への打撃が心配される中、中国やドイツで弱い経済指標の発表が相次いだ。これを受け、14日朝方の米債券市場では10年国債の利回りが急低下し、2年物を下回る場面があった。

 通常、期間の長い金利は短い金利より高い。長短金利が逆転する「逆イールド」と呼ばれるこの現象は2007年以来で、過去の経験から景気後退の前兆との見方がある。投資家のリスク回避姿勢が一気に強まり、株式市場は全面安の展開となった。

 長短金利の逆転で収益に悪影響が及ぶ金融株が大きく売られた。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスがともに4%超安。原油安によりエネルギー株も安い。貿易摩擦の打撃を受けやすいボーイングなどのメーカーや、ハイテク銘柄も急落している。

 ハイテク株の多いナスダック市場の総合指数も大幅下落。前日比242・42ポイント(3・02%)低い7773・94で取引を終えた。

 一方、ニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下を受け、ドルを売って円を買う動きが加速。円相場は1ドル=105円台後半まで上昇した。午後5時(日本時間15日午前6時)現在では1ドル=105円86~96銭と、前日同時刻より84銭の円高ドル安となっている。

 トランプ米大統領は、来年の大統領選を控え、株価や景気の動きに敏感になっている。世界経済の変調を引き起こしたのは自らが仕掛けた中国などとの通商摩擦だが、「中国は問題ではない」と主張し、米連邦準備制度理事会(FRB)への批判を一層強めている。この日も「狂った逆イールドだ!」などとツイートし、FRBに改めて大幅利下げを迫った。今後、FRBのパウエル議長に対し利下げ圧力がさらに高まる可能性がある。(ニューヨーク=江渕崇)