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 インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方の緊張が高まっています。きっかけは6日、インドが憲法を改正し、自国側のジャム・カシミール州に認めていた自治権を突如剝奪(はくだつ)して直接統治に変えたためです。たびたび戦争の火種となり、以前から領土問題で揺れるカシミール地方ですが、なぜこんなにもめているのでしょうか。そもそもどんな所なのでしょうか。緊張が高まっている地域ですが、実は日本の軽井沢のような避暑地の一面もあるようです。カシミール問題に詳しいジャーナリスト廣瀬和司さんにお話を聞きました。

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 ――カシミール地方とは、どこを指すのでしょうか。

 一般的には1947年以前、ジャム・カシミール藩王国があった場所のことを指します。現在インドとパキスタンが領有を争っていて、それぞれが実効支配をしていますが、正式にはどこの国の土地でもありません。国境ではなく未確定地域として境界線が引かれています。

 具体的に言うと、カシミール地方のパキスタン側が「ギルギット・バルチスタン」と「アザド・カシミール」。インド側が「ジャム・カシミール州」。その東側で、中国が実効支配しているのが「アクサイチン地区」です。

 地図の表記について特にインドは敏感で、色分けや線引きに納得がいかないと、各国の地図会社に直接電話して、抗議しているという話ですよ。

 ――ジャム・カシミール藩王国とは?

 少しこの地域の歴史をさかのぼります。

 1800年ごろ、インド側支配…

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