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 宮城県気仙沼向洋高校旧校舎を活用した気仙沼市の「市東日本大震災遺構・伝承館」の入館者が15日、5万人を超えた。開館から5カ月余りでの達成に、関心の高さがうかがえる。

 5万人目となったのは、三重県四日市市の建設業、安達善徳さん(42)ら親子5人。待ち構えた菅原茂市長らが拍手で出迎えた。記念品に、気仙沼の観光キャラクター「海の子ホヤぼーや」のぬいぐるみと震災の写真集をプレゼント。菅原市長が「津波の怖さを知っていただき、今後、地元での備えに役立てていただきたい」とあいさつした。

 安達さんの妻、理恵さん(39)は岩手県一関市出身で帰省中。気仙沼の景勝地・岩井崎を訪れる際に震災遺構を見つけ、立ち寄った。安達さんによると、東日本大震災後は三重でも避難所設営などの避難訓練が多くなったが、「三重では、東日本大震災の風化が進んでいる。3階の教室まで壊れるくらいの津波の威力を知って、命の大切さを子供たちに教えたかった」と話した。

 気仙沼の震災遺構・伝承館は今年3月10日に開館。8月10日から5日間の1日平均入館者は764人に及び、月命日の11日には1022人が訪れた。菅原市長は「予想より早いスピードで入館者が増えている。8年5カ月経っても、震災への思いが強いということだろう。この遺構を活用し、多くの教訓を伝えたい」と話した。(佐々木達也)