[PR]

(16日、高校野球 作新学院18-0岡山学芸館)

 ため息と拍手が入り交じる中、打球が左翼手の前で弾んだ。作新学院のエース林は八回2死から初安打を許した。第80回大会決勝で横浜(東神奈川)の松坂大輔(現・中日)が達成して以来の夏の甲子園での無安打無得点試合まで、あと四つのアウト。「七回くらいから(記録を)意識していました。打たれちゃった……」。21年ぶりの大記録はならず、直後に降板した。

 本調子ではなかった。八回2死まで無安打に抑えながら、6四死球を与えていた。四、五回以外は走者を背負い、林は「初戦を100としたら、80くらいのでき」。最後、金城には内角を狙った直球が浮き、安打にされた。捕手の立石は「荒れていたから打たれなかったのかも」と見た。

 次こそ無安打無得点試合をしたいかと問われ、林は淡々と言った。「無四球ピッチングがしたいです」。大記録に迫った好投にも、浮かれていなかった。(大西史恭