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(16日、高校野球 明石商3―2宇部鴻城)

 甲子園での初めての出番は、1点を追う八回にやってきた。明石商の窪田康太は無死一塁で代走に出た。犠打で二塁に進み相手左腕を観察。癖が事前の分析通り、との確信を得て、打者清水の5球目に自らの判断で三盗を決めた。

 この盗塁を派手に喜んだ狭間監督の直後のサインは、ヒットエンドラン。6球目、清水が一ゴロを転がすやいなや、もう同点の本塁へ滑り込んでいた。

 チーム一の俊足だ。小6の時、ボクシングジムに通った。「体幹が鍛えられ、走るときにぶれなくなった」。今冬の階段ダッシュでは他選手より10秒も速いノルマを自らに課した。「そしたら、また足が速くなった」

 趣味は釣り。兵庫大会の後も明石駅近くの海岸に出かけたほど。釣れた時の手応えが快感だ。「今日の盗塁と比べて? それは盗塁です」。窮地を救った3年生は、ピンと背筋を伸ばし、にこにこと答えた。(竹田竜世)