すみれForever:5
パワフルな歌声で客席を魅了し、「みっちゃん」の愛称で親しまれている元星組トップスターの北翔海莉(ほくしょうかいり)さん。宝塚歌劇団に別れを告げて2年半。人生のパートナーに出会い、今夏、共に全国を巡業しています。
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――舞台で共演した松竹新喜劇の藤山扇治郎(せんじろう)さんと、昨年11月に結婚しました
宝塚時代は、誰にも言えない孤独も味わいました。やはり、頂点に立つ者というのは、喜びと同じ量の苦しみがあります。卒業して2年半がたちますが、外に出て座長公演をしたりするときに、支えになってくれる人がいる。ファンの方にも見せられない顔がありますから、そういう部分でパートナーがいて、ありがたいなと思いますね。
(舞台では)恋をするという役柄でしたが、公演中はそんなことなくて。共演者からも「千秋楽まで、全くそんな気がなかったよね」。結婚しても舞台生活はあまり変わらないですが、心強いです。
――どんな宝塚時代でしたか
担任の先生に勧められて、宝塚の舞台をみたことがないまま受験しました。ファン時代がないまま入団したので、歌劇団に所属しながらも、歌舞伎とか松竹新喜劇とか、他のものにも興味がありました。歌一つとってみても、宝塚の歌だけじゃなくて、色んなジャンルに興味があって、個人的にシャンソンとジャズも習っていました。
(卒業後に)パッと呼ばれて「歌って」と言われたとき、自分の引き出しがある。歌劇の時代にシャンソンもジャズも徹底的に稽古しておいてよかったなと思います。いざというときの、持ち歌がたくさんありますから。
幅広い興味を持ち「宝塚どっぷりではなかった」という北翔さん。退団後は、多忙な合間をぬって老人ホームにも足を運んでいます。記事の後半では、紅ゆずるさん・綺咲愛里さんへの思いも。
歌劇時代は「ここをやめたら…
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