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 佐賀県神埼市で昨年2月、陸上自衛隊のヘリコプターが民家に墜落し、隊員2人が死亡した事故で、防衛省は事故につながったとするボルトの破断原因は特定せずに、二つの可能性を併記して佐賀県などに説明する方針であることが、関係者への取材で分かった。

 防衛省は昨年5月、墜落事故の原因を回転翼と回転軸をつなぐ部品(メイン・ローター・ヘッド)のボルトの破断と推定する中間報告を公表。引き続き破断の原因を分析していた。

 関係者によると、これまでの調査で破断の原因は、この部品の保管中に「さび止め剤が劣化し、異常作動を起こした影響」と、「機体への搭載前にボルトに何らかの理由で亀裂ができ、試験飛行中に破断した」のいずれかが考えられるという。こうした考えを21日にも佐賀県や神埼市に説明する方向で調整している。再発防止策も示すという。

 墜落したのは陸自目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町など)所属の戦闘ヘリAH64D。事故で炎上し、乗っていた隊員2人が死亡し、落下した民家にいた小学生の女児がけがをした。周辺の住宅などでも8件の被害が確認された。(福岡泰雄)