[PR]

 米国防総省は19日、地上発射型の中距離巡航ミサイルの発射実験を18日にカリフォルニア州のサンニコラス島で行ったことを明らかにした。射程500~5500キロの地上発射型ミサイルを禁じた米ロの中距離核戦力(INF)全廃条約が2日に失効した後、米軍による初の発射実験となる。

 米国防総省は声明で「ミサイルは地上の移動式発射装置から発射され、500キロ以上を飛行し、正確に標的に着弾した」と発表。発射実験で集めたデータは、今後の中距離ミサイルの開発に利用されるという。

 INF全廃条約の失効を受け、エスパー米国防長官は2日、「今後は地上発射型の通常兵器のミサイル開発を追求する」と、中距離ミサイルの開発を加速させる考えを表明。ロイター通信によると、米国は11月に中距離弾道ミサイルの発射実験を行う計画を立てている。

 米国は2月、ロシアの条約違反を理由にINF全廃条約からの離脱を通告。今月2日に条約は失効した。米国が今後も中距離ミサイルの開発を加速させることで、ロシアのみならず、中国を交えた軍拡競争が本格化する恐れがある。(ワシントン=園田耕司)