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 この夏、新設された全国高校野球選手権大会の決勝前日の休養日。履正社(大阪)と星稜(石川)の両校は21日、翌22日の決勝(午後2時試合開始予定)に備えて大阪府豊中市の球場で汗を流すなどして調整した。101回目の夏もあと1試合。大一番を控えた選手や監督たちは、この休養日をどう過ごし、何を考えたのだろうか。

 地元大阪の履正社はこの日午前、現在の野球部員による「最後の練習」として、1~3年の82人全員が球場に集まった。ノックを受けたりバットを振ったりしたのはベンチ入りメンバーだけだが、その他の部員も練習の補助に加わるなどして1時間半ほど汗を流した。

 練習は比較的軽めの内容で終えた。4番井上広大君(3年)らは打撃練習の際、マウンドより本塁に数メートル近い位置から投げ込まれる速球を打ち返した。今春の選抜大会1回戦で完封負けした星稜のエース奥川恭伸君(同)との再戦を想定。選抜で4打数無安打に抑えられた井上君は「また奥川君に挑戦できる権利をつかみとった。何としても勝って日本一になりたい」と意気込んだ。

 練習後、選手たちは大阪市内の宿舎へ。トレーナーからストレッチの指導やマッサージを受け、疲労回復に努めた。その後は、自由に食事を食べに出かけるなど、各選手は思い思いの時間を過ごした。決勝前日の休養日について、主将の野口海音(みのん)君(同)は「両チームともエースが休めるのは大きいと思う」。岡田龍生監督(58)も「この休養日のおかげで、準決勝、決勝とチームの力を出し切る投手起用ができる」と話した。

 星稜の選手はこの日午前6時半の朝食に合わせ起床。宿舎で投手陣と野手陣に分かれ、相手の戦力分析やバッテリーのミーティングを1時間ほどした後、午後は球場に移動して約2時間、守備や打撃の練習をした。

 20日の準決勝で7回87球を投げたエースの奥川君は、マウンドには立たずにキャッチボールでリリースポイントの確認などをした。休養日について「投手の自分にとっては、うれしい休み。準々決勝と準決勝の勝利で少し浮足立った気持ちの切り替えにもいいです」と前向きにとらえた。

 そう話すチームの大黒柱について、今大会2本塁打の4番内山壮真君(2年)は「表情を見てもすごい疲れている中で投げているなと感じる。奥川さんを日本一の投手にしたい。少しでも楽に投げられるように頑張る」と北陸勢初の全国制覇に向けて打撃での援護を誓った。

 星稜の決勝進出は1995年以来24年ぶりだ。春夏通じて初めて決勝で指揮する林和成監督(44)は「選手の体調面が一番重要な場面で、休養日があるのはとてもいいこと。もし準決勝の翌日が決勝だったら、本当にバタバタしてしまって試合にならなかったかもしれない」と話した。(山田健悟、岡純太郎)