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 明治時代に建てられた国指定重要文化財「福岡市赤煉瓦(れんが)文化館」(同市中央区天神1丁目)が、IT技術者の交流施設「エンジニアカフェ」に生まれ変わり、21日にお披露目された。将来のIT業界を支える人材の育成を狙う。

 同館は東京駅を手がけた辰野金吾らが設計し、1909年に日本生命保険の社屋として完成。69年に国重要文化財に指定され、市に譲渡された。地上2階、地下1階のれんが造りで、建築面積は281・8平方メートル。近年は館内を公開し、一般市民が利用できる会議室の貸し出しもしていた。

 市は、市内のIT技術者が求める交流拠点の整備と、文化財の有効活用という目的を両立させようと、改修に着手。1階にあった文学関連の展示スペースや地下1階の倉庫をイベントや作業ができる空間に変えた。文化財だけに、壁に穴を開けるといった建物を傷める現状変更は避け、鉄骨製の枠にスクリーンやプロジェクターを据え付けるなどした。Wi―Fi環境も整えた。

 運営するのは、公募で選んだIT人材の育成に取り組むNPO法人「AIP」(アイプ)など。専門家を置き、プログラマーやソフトウェア開発者といった技術者を目指す若者らの相談を無料で受けるほか、著名な技術者を招いたセミナーなども開催する。初年度の運営委託費は約3500万円。飲食ができるカフェバーも併設した。

 利用時間は午前9時~午後10時。休館日は毎月最終月曜(休日の場合は翌平日)と年末年始。一般市民向けの2階の有料会議室はこれまで通り利用できるという。(横山翼)