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 ロシアのプーチン大統領は21日、米国が今月2日の中距離核戦力(INF)全廃条約失効からわずか16日後に条約が禁じていた地上発射型中距離ミサイルの発射実験に踏み切ったことについて「新たな脅威だ」と強調、自らも「中距離ミサイルの開発を行う」と言明した。フィンランドを訪問し、同国のニーニスト大統領との共同記者会見で質問に答えた。

 プーチン氏は一方で、米国が実際に中距離ミサイルの配備に踏み切るまではロシアも配備しないとする従来の姿勢も強調。このロシアの対応に「米国からも欧州からも何の回答も得ていない」と不満を表明した。

 18日に行われた米国のミサイル発射実験について、プーチン氏は「今起きていることに失望している。米国が条約離脱に動き出すよりずっと前からこのミサイル開発を始めていたと推察できる十分な証拠がある」と批判した。さらに、使われたミサイルは条約の対象外だった海上配備型の巡航ミサイル「トマホーク」を地上発射型に転用したものだと指摘。現在ルーマニアに実戦配備され、ポーランドでも運用が予定される陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」から発射が可能だとし、「我々にとっては新たな脅威が生まれつつあるということだ」と述べた。(モスクワ=喜田尚)